ロシア旅行には ビザの取得が必要です。
今回は観光ビザの取得方法と注意点について説明していきたいと思います。
今回これを書こうと思ったのは、私自身が申請で ちょっと痛い目に会ったから(><)
そもそも 自力でビザ申請するのはかなり面倒です。
私は色々ネットで調べて 2019年6月4日にロシア大使館に申請に行ったのですが
なんと 前日の6月3日に事前予約が必要に…(泣)
そんなことも知らずに朝 並び、なのに受け付けてもらえず…
電車でビザセンターに行って、ただでも高い料金がさらにアップ…
会社もサボって行ったのに…
なので2019年6月以前のネットの情報を信じてはいけません!
また、今後も変更になる可能性が十分にあるので最新情報の確認をお勧めします。
ロシア大使館ホームページ(はじめ ちょっと見づらいかと思います。
日本語も少し小難しい…)
→ https://tokyo.mid.ru/web/tokyo-ja/turisticeskaa-viza
目次
- 1. ビザについて
- 2. 申請方法と料金について
- 3. 私の場合
- 4. 空バウチャーについて
- 5. 自力申請・代行申請のメリット・デメリット
- 6.申請から受取までの流れ
- 追記: サンクトペテルブルクおよびその周辺州(レニングラード州)の電子ビザ
1. ビザについて
まず、ロシアは急に休みが取れた〜とかで、急遽 航空券を買って
ポンと遊びに行くとかは少し難しい国です。
あらかじめ泊まる場所や日程を決めて先払いをし、バウチャーを入手。
そのバウチャーを元にビザを取る、という手順が必要になります。
バウチャーとは、ロシアの旅行会社などが旅行者受入を確認(=事前に旅行代金を支払)したことを証明する書類のこと。バウチャーには下記の情報が掲載されます。
・旅行者のデータ(氏名、生年月日、パスポート番号)
・ロシア入国日および出国日
・観光ルート、移動手段、宿泊場所、観光プログラム
・旅行会社の署名と印
・支払済み証明
・ロシアの受入れ旅行会社名とその旅行レファレンス番号
観光ビザは 観光目的の短期滞在用に発行されるもので、30日間有効。
またロシアへの入国回数に応じ、シングル、ダブル、マルチプルがあります。
日本からロシアに入って観光し、そのまま日本に帰る場合には
「シングルの観光ビザ」が必要になります。
2. 申請方法と料金について
高くなってもいいから全部 人にやってほしいとか、少しでも安くなるように
自力でやりたいとか色々あると思います。
また申請場所への利便性や、出発日までの日数などによっても変わってきます。
(ちなみに日数は余裕があるに越したことはないので 早めに準備しましょう!)
バウチャーを入手する段階と、ビザ申請の段階で それぞれ料金が発生するので
その部分を説明します。
それぞれの選択肢は以下の辺り。
① バウチャーをどう入手するか?
A 旅行を申し込んだ旅行会社
B バウチャー発行を専門にしている会社
C 現地のホテル
②どこで申請するか?
D 旅行を申し込んだ旅行会社
E 大使館
F ビザセンター
以下は それぞれの金額の目安。
①A…私が使った旅行会社では9000円
B…約1500円(Travel Russiaというサイトで出来る空バウチャー)
C…情報なし 下記※(2)参照
②D…私が使った旅行会社では2万円(含むA)
E…下記 ※(1)
F…4500円+下記※(1)
※(1)ロシアの観光ビザ申請手数料
3 営業日以内* ・・・10,000 円
4-10 営業日以内 ・・ 4,000 円
11 営業日以上・・・ 無料
*営業日は,査証の発給のために必要な申請書及び文書の受領の日から起算。
申請から受領までの間に休日又はロシアの祝日による休館日をはさむ場合は、休館日数だけ受領日が延長されます。
比較的情報があり、最も安く済むのは 時間に余裕がある場合のB+E。
バウチャーの発行を専門に行っているサイトで空バウチャーを入手し、大使館で申請するパターンです。
こちらはTravel Russiaというサイトならバウチャー発行手数料 1500円程度に加え、上記の申請手数料※(1)。なので11営業日以上 余裕があれば 約1500円のみ!
最もお金がかかるのは基本的にはD(含むA)。
旅行を申し込んだ旅行会社に すべてお願いするパターンです。この場合はバウチャーの入手 Aも含まれますが、私の使った旅行会社では20,000円。 高っ!
さらに日程に余裕がないと対応してもらえません。
※(2)…Cの現地ホテルに発行してもらうパターンは、ネットで調べても あまり情報が出てきません。ホテルによってやっている所、やっていない所があるようですし、値段もまちまちのようです。そもそも一か所のホテルにバウチャーを出してもらっても、他の都市にも滞在する場合などに ちゃんとしたバウチャーとして要件を果たせるのか、電車移動などはどう証明するのかなど、前回 掲載した旅行会社等では もしかしたら情報があるかもしれませんが、今回は私自身 使わなかったので不明とさせていただきます。
また、②どこで申請するか?のDEF以外にも選択肢はあるのかもしれませんが、こちらも私自身が使わなかったので不明ということで割愛します。
3. 私の場合
私のケースでお話ししていくと…
まず①のバウチャーは、Dの旅行を申し込んだ旅行会社で入手し、9000円(←高い!)
なぜそうしたかというと、空バウチャーが不安だったから。
②の申請は無料になると思って大使館に行ったのに受付けてもらえず、しょうがなく案内されたビザセンターへ行ったので4500円(日程に余裕があったのでビザ申請手数料は無料で、ビザセンターの事務手数料が4500円。日程に余裕がなければ もっと高くなります。)
そんなわけで、1人13500円もかかってしまいました…泣
一応 大使館で断られた際、その場で同じ状況の方々と色々調べたのですが、
大使館のページの事前予約状況は ずっとエラーで見られず、にっちもさっちもいかなくて、さらに平日に何度も出直すことは出来ないので、結局 自身の失敗の代償ということで諦めました。
ビザセンターとは
ロシアビザセンター INTERLINK JAPAN LLC
107-0052
東京都港区赤坂1‐3‐5 アビタシオンビル7F
https://japan.interlinkservice.world/ja
ロシアの公式ビザセンターということで、大使館から誘導されるぐらいなので
変な所ではない、という安心感はありました。
大使館内に貼り出されていたビザセンターのお知らせ↓
ビザセンターの地図↓
大使館のある神谷町から溜池山王まで「プラス4500円かぁ」とトボトボ移動。
雑居ビルの一角にあり、少しわかりづらいです。
そもそも なぜ私が自力申請にしたか、そしてなぜ空バウチャーに不安を感じ
高い手数料を払って Dの旅行を申し込んだ旅行会社からバウチャーを入手したかを説明します。
これまでにもビザが必要な国に行ったことがあり、大使館に行ってみるのが好きというのもありますが、旅行会社から「代行なら2万円」と言われ、高過ぎると思ったことが一点。
たしかに空バウチャーであれば手数料はかなり安くなります。
色んなブログを拝見していても 皆さん、空バウチャーで問題なく行けてそうですし
大丈夫なのかもしれません。
ただ どのブログにも必ず「自己責任です」と書かれています。
また一方で「空バウチャーは使うな」と書いてあるページも数は少ないですが存在しました。
ビザ申請時もですが、長時間 飛行機に乗って やっとの思いで到着して
いざ入国、という時に もしビザや空バウチャーのことが原因で
尋問とかされたら どうしよう?と心配性な私は思ってしまったわけです。
少し悩みましたが、空バウチャーはあくまで‘空’バウチャー。
なんか「ズルいことしてる」みたいな気持ちになってしまい、
結局 高い手数料を払って 正規にDの旅行を申し込んだ旅行会社からバウチャーを入手することにしたのです。
代行会社とパスポートのやりとりを郵送でするのも、長く手元を離れるのも少し不安で、自力にした理由の一つ。
どちらを選択するかは自分次第!
4. 空バウチャーについて
今回 私は使用しませんでしたが、とりあえず空バウチャーの説明はしておきます。
空バウチャーの発行は皆さんTravel Russiaというサイトを使っているようです。
https://www.travelrussia.su/en/visa.tourist.php にアクセス
↓
必要事項を入力
↓
クレジットカードで手数料を支払い
↓
メールでバウチャーが送られてくる
↓
発行されたバウチャーをA4で印刷
ちなみにコンビニで印刷する場合はセブンイレブンの「ネットプリント」はキリル文字が出力されないということで、使用しないほうがいいようです。
ローソンのプリントは問題ないようです。
1.の「ビザについて」で、あらかじめ泊まる場所や日程を決めて先払いをする必要がある、と書きましたが、実際にはそうしていない人もいるようです。
それも空バウチャーならでは。
バウチャーの申請時、訪問する都市やホテルの名前を選ぶ欄がありますが、ホテルは申請フォームの選択肢(プルダウンメニュー)選んでしまい、後で別のホテルを予約することも可能とのこと。
中には 日程がざっくりとしか決まっていない場合でも「到着日/出国日」を観光ビザの有効期間最大の30日間で設定して発行依頼するケースもあるようです。
そこまでして先にバウチャーを発行する意味あるのかな?とは思いますが…。
あとから変わる可能性を考えたら、日程ぐらいは確定させたほうがいいのではと思います。
5. 自力申請・代行申請のメリット・デメリット
自力申請のメリット
メリット① 安い
メリット② 時間がない場合にも対応
代行の場合は期限が結構早めに設定されています。
自力なら申請手数料は高くなりますが、3営業日以内という設定アリ。
自力申請のデメリット
デメリット① 直接、申請場所に出向かなければならない
しかも事前予約が必要で、気が向いた時に行けるというものではない。
デメリット② 平日に申請・受取に行かなければならない(二日)
少なくとも二回(申請と受取で一日ずつ)出向かなれけばならない。
ロシア大使館: ロシアの祝日を除く月~金、
9時30分から12時30分まで
ビザセンター: 申請 9時〜15時、受取 9時〜17時
デメリット③ 書類作成が面倒なうえ、不備で出直しの可能性がある
書類を集めたり、作成自体が面倒なうえ、自力の場合、不備に気付けずに
受け付けてもらえず、出直しが必要になることも。
代行申請のメリット
メリット① 面倒な手続きが不要
平日に会社を休む必要もありませんし、細かい書類の入力などもやってもらえます。
代行申請のデメリット
デメリット① 代行の手数料が高い
私の使った旅行会社では20,000円。
もちろん もっと安いところもあると思いますが、旅行の予約時に
日程の内容とかのみで、ビザの料金は気にしていませんでしたからね。
というか、私はそうでした。
デメリット② 時間の余裕が必要
自力は3営業日以内も選択できますが、書類、パスポート の送付期間なども
あり、多く見積もる必要があります。旅行会社からの指定日数があったりします。
デメリット③ 重要書類が郵送等で手元から長く離れる
パスポート等の重要書類を郵送する等、自分の手元を離れる期間が長くある。
私はこれが嫌なポイントでもありました。
そもそも仕事で平日は行かれない、とか申請場所が遠い、とかであれば
自力申請は諦めざるを得ないでしょう。
メリット・デメリットから申請方法を決めると良いかと思います。
6.申請から受取までの流れ
ここからは、自力申請の手順を紹介していきます。
1 必要書類の準備
2 事前予約
3 ビザの申請
4 ビザの受取
一つずつ詳しく見ていきます。
1. 必要書類の準備
観光ビザ取得のための書類:
①バウチャー
旅行手配をするロシアの組織による旅行者受入の確認及び
ロシア連邦旅行業者官報に記載されている同組織の情報
私が頼んだ旅行会社ではバウチャーではなく「サポートレター」という名前でした。
自分で申請する場合は、こういう ちょっとした差も不安材料になりますね。
(先方から誤った添付ファイルが送られてきてわかったことですが、
私は日本の旅行会社に9000円取られましたが、現地の旅行会社には
そこから6000円支払っているようでした。とにかく高いです。)
②パスポート
2ページ以上、ビザのための空白のページが残っていて
ビザが効力を発した日より半年以上有効期間のある海外渡航用パスポート
③電子査証申請書(EVA)
https://visa.kdmid.ru にて作成されたビザ申請書にプリントアウトし
申請者の署名がされたもの。
まず上記画面で、ビザを申請する国:JAPAN、言語:日本語を選択します。
各項目を確認し「この情報を読みました」にチェック。
左下の「新申請書を記入する」をクリックします。
画面が切り替わり、パスワード作成と申込番号が発行されるのでメモします。
申請書は保存でき、再開時や訂正時にこの番号が必要になります。
大使館からビザセンターに流れた際にも、必要でしたので、申請時もわかるようにして出掛けましょう。
次に「査証の情報」
ビザの種類や入出国日などを入力します。
入出国日は必ず発行済のバウチャーと同じ日にします。
次は「個人的な情報」「旅券の情報」です。
日本語があるので余裕ですね。
「訪問の情報」では、観光で訪れる場合「Which institution you are going to visit?」は「Travel Company」を選択。
その下は旅行会社名(バウチャーの会社名)、住所、
Reference numberには、バウチャーの「Federal Register of Tour Operators」の数字、
バウチャー番号の上に書いてあることが多いようです。
Travel Russiaの場合は、旅行会社名が「Alliance Travel company」、登録番号は000961、
Confirmation numberには、バウチャーの番号、右側の上の方に書いてあることご多い「VOUCHER」の数字を入力。
あともう少し!
Interlink Service (Tokyo)を選択。
「他の所を選択した場合はビザ申請できません」とありますが
大使館からビザセンターに流れた際、最初に設定した申込番号・パスワードがわかれば
ビザセンターでも受け付けしてもらえるということで、大丈夫でした。
印刷して、直筆のサインをして完了。
④写真
3.5×4.5センチ、背景が無地で、サングラスやカラーレンズ付きメガネ、帽子を着用していない状態で顔全体が正面から鮮明に写っているカラー写真(宗教的な理由から帽子付きでパスポート写真に写っている人物は例外とする)
こちらも写りに厳しく、突き返されるケースがあるようなので注意しましょう。
2. 事前予約
必要書類が準備できたら、次は事前予約です。
大使館に行くにしても、ビザセンターに行くにしても予約しましょう。
私がつまづいた部分です。
大使館は事前予約がなければ受付不可。
http://tokyo.kdmid.ru/queue-en/
ビザセンターは予約なしでもいいことになっていますが、予約したほうがいいです。
https://japan.interlinkservice.world/ja/appointment/?/new
というのも予約されている方のほうが圧倒的に多く、
予約なしの場合、いつ呼ばれるようになるかわからないシステムだからです。
番号札があるわけでもなく、予約した人がいないタイミングにのみ
呼んでもらえる、というもので、私が行った日は 他にも事前予約を知らずに
大使館に行った人が他に何人もいて、皆が何時間も待たされました。
本当に「いつ呼ばれるの? 本当に呼ばれるの?」と不安でしょうがありませんでした。
大使館から一緒に流れてきた人が周りにいたので、色々話して少しは気が紛れましたが
もし1人だったら、気持ちが折れてたと思います。
3. ビザの申請
事前予約した日時に間に合うように行き、必要書類を提出します。
ちなみにビザセンターの方々は皆さんロシア人ですが、
日本語が上手で言葉は何の問題もありません。
内容を確認してもらいます。
何営業日以内の発行かで査証手数料が決まります。
大使館の場合
申請日に領事部ビザセクションの支払窓口で支払。日本円のみ受付。
現在、現金は不可。
銀行振込又はクレジットカード払い(“Visa”と”Mastercard”)のみとなっています。
書類に不備がなければ、隣の窓口で受理証明書(RECEIPT)を発行してくれます。
この証明書にビザの仕上がりの日が書いてあります(PICK-UP)。
仕上がりの日以降、9:30から12:30まで、直接レジスター窓口に受理証明書(RECEIPT)を提出すれば、パスポートが受け取れます。
ビザセンターの場合
私はカードで支払いましたが、現金で払っている方もいたはずです。
大使館のような受理証明書はなく、TAX INVOICEをもらいました。
受取の日も自分でメモしました↓
4. ビザの受取
大使館の場合
仕上がりの日以降、9:30~12:30に直接レジスター窓口に
申請日に受け取った受理証明書(RECEIPT)を提出すれば、パスポートが受け取れます。
受理証明書がなくても、免許証で受け取れたとの情報もあるようですが、受理証明書は無くさないように持っていきましょう。
ビザセンターの場合
ビザセンターも同様、予約はいりません。
一番奥のカウンターが受取専用になっていて、声をかけると対応してもらえます。
時間は大使館より長い、9時~17時です。
仕上がり日当日の場合は14時頃に来て、と言われました。
内容の確認
ビザ受領後は、氏名、生年月日、パスポート番号などにミスがないかをすぐ確認し、
万が一 訂正箇所がある場合は速やかに申し出ましょう。
これでようやくビザが手元に届きました。
やっと出発できますね。
ホッ。
追記: サンクトペテルブルクおよびその周辺州(レニングラード州)の電子ビザ
これを書いたあと、サンクトペテルブルクおよびその周辺州(レニングラード州)への訪問に2019年10月1日から電子ビザが導入されたことを知りました。
色々変更があるようです。ただ場所も限られていますので、基本は記事の通りになると思います。サンクトペテルブルク周辺にしか行かない場合はだいぶ手間が省けそうです!
https://tokyo.mid.ru/web/tokyo-ja/-/---217
https://www.roccofortehotels.com/hotels-and-resorts/hotel-astoria/visitor-information/